Minchiate Fiorentine ed. Solleone

1980年にイタリアのカードメーカー Solleone によって発行されたミンキアーテです。カードのサイズは概ね 5.8cm× 9.5cmと少し小振りです。

デッキの構成は Lo Scarabeo によって発行された「Minchiate Fiorentine」と変わりませんが、絵柄がかなりポップな感じに仕上がっています。


Minchiate Solleone


Minchiate Solleone


Minchiate Solleone


Minchiate Solleone


Minchiate Solleone


Minchiate Solleone

追記:
ミンキアーテのカード22(XXII)は四元素の「地」を象徴していますが、マルセイユ系タロットのカード18(XVIII)「月」と構図がよく似ていますよね。そう思いませんか?

Minchiate Fiorentine

1820年頃にフィレンツェで作成されたミンキアーテの復刻版です。発行元は Lo Scarabeo。

デッキの構成は前回紹介した「Tarocchi Minchiate Al Leone」と同じで、カードの枚数は97枚となります。
ミンキアーテの最大の特徴は大アルカナに「四元素」や「黄道十二宮」といった特殊なカードが加わっていることですが、マルセイユ系タロットなどと共通するカードについても絵柄や並び順に違いが見られます。また、数札の一部にはドイツのプレイングカードのように絵が描かれています。


Minchiate Fiorentine


Minchiate Fiorentine


Minchiate Fiorentine


Minchiate Fiorentine

名称 マルセイユ系の№
愚者
I 手品師 I
II 大公 III(女帝)
III 西の皇帝 IIII(皇帝)
IIII 東の皇帝 V(教皇)
V VI(恋人)
VI 節制 XIIII
VII XI
VIII 正義 VIII
VIIII 運命の輪 X
X 戦車 VII
XI 時間 VIIII(隠者)
XII 裏切り者 XII(吊された男)
XIII XIII
XIIII 悪魔 XV
XV 悪魔の家 XVI(塔)
XXXVI XVII
XXXVII XVIII
XXXVIII 太陽 XVIIII
XXXVIIII 世界 XXI
XL トランペット XX(審判)

なお、ミンキアーテのカードの名称は通称で、マルセイユ系タロットのようにカードに記載されているわけではありません。

Tarocchi Minchiate Al Leone

1790年頃にフィレンツェで作成されたタロットデッキの復刻版です。
「Minchiate(ミンキアーテ)」と呼ばれる種類のデッキで、カードの枚数が97枚とかなり多いです。小アルカナについてはマルセイユ系タロットなどと同じ56枚(= 14枚 × 4スート)なのですが、大アルカナは「美徳」「四元素」「黄道十二宮」といった特殊なカードが加わって41枚もあります。

半人半獣が描かれているナイトの札からは、以前に紹介した「ローゼンワルド・シート」が連想されます。
また、オリジナル版が作成された時期や地域が近いためか、「Antichi Tarocchi Bolognesi」などと共通する雰囲気をまとっているようにも感じられます。


Minchiate Al Leone


Minchiate Al Leone


Minchiate Al Leone


Minchiate Al Leone


Minchiate Al Leone

名称
2~4 大公、西の皇帝、東の皇帝(女帝、皇帝、教皇に相当。女教皇に相当するカードはありません。)
16~19 七元徳の内の4つの徳(希望、思慮、信仰、慈善)
20~23 四元素(火、水、地、風)
24~35 黄道十二宮(天秤座、乙女座、蠍座、牡羊座、山羊座、射手座、蟹座、魚座、水瓶座、獅子座、牡牛座、双子座)